制作年:2014-2016年
齋木克裕の「インターセクション」シリーズは、それまでコンセプチュアル・フォトを制作していた齋木が、長く拠点としていたニューヨークを去る、2018年の少し前から始めた、初の油彩画のシリーズです。平行四辺形に組み立てた木枠にキャンバスを貼り、2色の色面が交差した部分が、どちらの色色の影響も受けない背景の色になるという、自ら設定したルールに則って描かれています。これは、当時政治的な分断が健在化し始めた米国社会に違和感感じた齋木が、対立ではなく「中間の領域」を想像しようというメッセージを込めて、継続的にシリーズとして展開しているものです。色面は均質に塗りつぶさず、むしろ斑を大切にしながら、人間的な温かみのある筆致で描かれています。