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2026.04.08
プライマリーアート入門
vol.2 額装するってどういうこと?
お気に入りの現代アートを手に入れたら、次に知っておきたいのが「額装(がくそう)」です。
第2回は、人生最初のアートを迎えるための準備編として、アートを額に装丁する際に覚えておきたい額装のポイントなどを解説します。作品の魅力を最大化し、日常に馴染ませるための「額装の基本」を紐解いていきましょう。
額装の基礎知識 ー 作品を守り、空間とつなぐ
美術館では、キャンバスに描かれた油彩画が造形の美しい立派な額に入って飾られていますが、それだけが正解ではありません。キャンバスをそのまま飾るラフなスタイルもあれば、繊細な紙の作品を丁寧に保護し、美しさを引き立てる仕立て方もあります。
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「装飾」と「保護」の2つの役割
名画が額に入っているのには、装飾的な側面以外にも理由があります。例えば、ヨーロッパで昔から使われている「西洋キャンバス」の場合、側面までキャンバスが貼り付けられているため、額装を施すことで側面の釘を隠し、見た目を整える目的がありました。
一方、現代アートの作品は、側面までキャンバスできれいに覆われた「ギャラリーキャンバス」を使用することが一般的です。キャンバスの作品の場合、あえて額をつけずに飾られることも多くなってきています。また、作品画面上にアクリルなどを施すことにより、作品を保護することも額装の大きな役割です。
作品の素材別おすすめのスタイル
額装にはさまざまなスタイルがありますが、現代アートの作品に使われることが多い額装をいくつかご紹介します。
キャンバス作品|木製の額が主流です。さまざまな色や厚みの額から、作品に合わせて、または部屋の雰囲気に合わせて額を選びます。額で囲むと作品が引き締まり、存在感が際立つと同時に、部屋の雰囲気に馴染ませるという効果もあります。
紙の作品|作品より一回り大きな額を選ぶのが一般的です。作品の周りをマット(厚紙)で囲って余白を作ることで、視線が自然と作品に集中します。
ほかにも、奥行きのある額装に作品を入れ、表面を覆うアクリルと作品の間に空間を持たせる手法も現代アート作品には多く見られるなど、額装スタイルは多岐にわたります。
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既製品と特注で大きく変わる
額装の費用は、既製品を使うか、特注で制作するかによって大きく変わります。
既製品|画材店の額装コーナーにあるさまざまな既製の額の中から、作品サイズやお好みのカラーに合わせて額やマットを選び、お好みの仕上がりに額装できます。ドローイング、水彩画、写真などの紙の作品は、既製品から気に入ったものを選び、額装する場合が多いため、作品より一回り大きな額を選び、作品を囲むマットの厚紙を選んで発注します。
特注|額装専門店に行き、専門知識を持った額装のスペシャリストともいうべき店員に相談しながら、世界で1つだけの額装をすることもおすすめです。現代アートの場合、側面までキャンバスに覆われた「ギャラリーキャンバス」が多いものの、側面に釘が打ってある「西洋キャンバス」の場合もあります。
側面を隠したい場合には、木枠のシンプルな額でキャンバスを額装します。作品に合わせて額の色を選び、キャンバスがぴったりと収まるサイズで額装するため、特注の額で額装するケースがほとんどです。
額装のステップ ー 完成までの流れ
額装はどのような手順で仕上がるのでしょうか。初めての方にも安心していただける、一般的なご注文の流れをご紹介いたします。今回は、額装・額縁を手掛けるジンブラの恵比寿ショールームにて、額装の流れを教えていただきました。
Step 1: 作品を持ち込み、スペシャリストと相談する
お気に入りのアート作品を額装店へ持ち込み、クルーとともに作品の種類(キャンバス、紙作品など)や設置したい場所の雰囲気、ご希望などをお伺いいたします。
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Step 2: 仕様の決定
フレームの種類と素材
フレームには、木製、金属製などさまざまな種類があります。木製フレームは温かみがあり、オーク、アッシュなど、木の種類によって質感や印象が異なります。金属製フレームはモダンでシャープな印象を与えます。
接合方法
フレームの接合方法には、Vネイル(⾦属釘)や、木材同士を組む伝統的な方法である千切りなどがあります。千切りは割れにくいという特徴があります。
アクリル板の有無と種類
アクリル板を入れるかどうかを決定します。アクリル板には、通常アクリル、低反射アクリル、ミュージアムアクリル(高品質・低反射)、UVカットアクリル(退色防止)などがあり、それぞれの特徴に応じて適した環境が異なります。キャンバス作品など、アクリル板を使用せずに仕上げる場合もあります
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Step 3:額装方法を選ぶ
アート作品に合わせて、さまざまな額装方法があります。
L字額:L字額:キャンバス向け。作品と額の隙間が少なく、側面はほとんど見えない仕様です。額やライナー(二重構造の内側の枠)が作品の表面にかからないため、全体をすっきりと見せることができます。
浮かし額装:作品を浮かせて見せる方法です。
アクリルボックス:作品をアクリルボックスで囲む方法です。
端押さえ:紙作品の端を固定する方法です。
マット使用:作品とアクリルの間にマットを挟み、厚みを持たせることで、直接触れないようにいたします。通常は約2mm厚で、色は白を基調にバリエーションがあります。
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Step4: 納期と納品
ジンブラの場合、納期は通常約2週間ですが、アクリルボックスなど外注が必要な場合は3〜4週間程度かかることがあります。納品時には、作品を保護するため「かぶせ箱」や「差し箱」などの箱に入れてお渡しいたします。ギャラリーでのお渡しの場合は、布袋に入れてお渡しする場合もあります。
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知っておきたい額装の豆知識
1|額装の選び方
額縁のカラーを4辺で変えるなど、自由な発想で額装をお選びいただけるのも魅力。額装選びのポイントはどんなものがあるでしょう?
・作品の色に合わせて選ぶ(例:青系の場合はシルバーなど)
・シンプルな額を選び、作品を引き立てる
・装飾を強め、全体の印象を整える
2|既製品とオーダー額装の違い
既製品の額は安価で納期が早い一方、サイズやバランスの自由度が限られており、オーダー額装とは仕上がりが異なります。
3|重さと取り扱い
フレームは、サイズや仕様により重量が異なります。小型のものは1〜2kg程度ですが、アクリルボックスや大型作品の場合は重量が増します。
4|修理について
フレームが破損した場合、軽微な破損であれば修理が可能な場合があります。大きく損傷している場合は、作り直しが必要となることがあります。
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ジンプラ|東京・恵比寿発、オーダー額装の専門店
株式会社ジンプラは、東京・恵比寿で創業50年以上の歴史を持つ額装の専門企業です。主にヨーロッパからデザイン性の高い額縁を厳選して輸入し、自社工場にて職人の手によって加工・組立・額装を行っています。繊細なアート作品から個性的なオブジェまで、一点一点に合わせた最適な額装を提案し、作品の魅力を最大限に引き出します。また、店舗や空間演出においても、独自のデザインで印象的な空間づくりをサポートしています。
詳細は公式ウェブサイトをご覧ください
住所:〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-11-11
電話:03-3461-0401
既製フレームで気軽にアートを楽しむ
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次回予告 5月公開予定
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アートを迎えると、暮らしはどう変わるのでしょうか。アートが変える家の空気をどうぞお楽しみに。
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