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木製のカウンターの上に色とりどりのアイスティーが5杯並び、背景にはワインボトルが並んだ壁が広がっている。

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ファッションライターLulu.の「美しいは嬉しい」vol.20

ファッションって知的好奇心を満たし喜びをもたらしてくれるんです。内面のいちばん外側がファッション。

(本記事でご紹介するアイテムは、松屋でお取り扱いのないものもあります。

2025/10/07

マリアージュ フレールでお茶を。〈前編〉

こんにちは。
今回はフランス流紅茶芸術を体現する「マリアージュ フレール(MARIAGE FRÈRES)」の世界をご紹介いたします。

まずはマリアージュ フレール 銀座松屋通り店へ。

マリアージュ フレールのティーロゴが入ったガラス扉、木製の階段、額装された写真が並ぶ壁、そして温かみのある照明が吊るされた内装。

階段を上ると、アンリ マリアージュが迎えてくれます。

マリアージュ フレール創業は1854年。1660年頃、ペルシャとの通商条約調印の使節団の一員であったニコラ マリアージュ、その弟ピエールが東インド会社を通じ東洋を旅していたのがマリアージュ フレールの原点。

黄色い壁に沿った木製の階段、大きな鉢植え、紫色の吊りランタン、そしてオフィスにいる人物を描いた白黒の壁画。

ベージュの壁に紫のランプが効いていました。

18世紀にジャン フランソワ マリアージュがフランス北部の町リールでお茶や植民地産の香辛料や食料品の商いをし、その息子エメとオギュストが、1854年6月1日、貿易会社であり紅茶専門店「マリアージュ フレール(マリアージュは一族の名、フレールは兄弟の意)」を開きます。

色とりどりの商品が並ぶ装飾的な棚、模様入りのタイル床、ヴィンテージ風のペンダントライトがあるエレガントな店内。奥には大きな窓がある。

こうしてマリアージュ フレールは、フランス初のお茶の輸入貿易会社として高級食料品店、サロン ド テや格式ある高級ホテルにお茶を卸すようになり、以来、フランス流紅茶芸術は広く知られることとなります。

ダークウッドのヴィンテージ風受付カウンターにガラスパネルと吊り下げ照明。黄色い壁と模様入りのタイル床がクラシックな雰囲気を引き立てている。

路面店ならではのパリと同じクラシックな会計所。

私がマリアージュ フレールに出会ったのは30年以上前、パリのマレ本店でした。

ダークウッドのヴィンテージ風受付カウンターにガラスパネルと吊り下げ照明。黄色い壁と模様入りのタイル床がクラシックな雰囲気を引き立てている。

 Photo Francis Hammond  ©Flammarion - Mariage Frères

今ほど多くのフレーバード ティーが普及していなかった当時、これほどまでの種類を有し、独自の世界観でお茶の世界を体現するマリアージュ フレールに一瞬で魅了されました。

白い服を着た人物が木製のカウンターでさまざまな急須からお茶を注いでおり、大きな鉢植えに囲まれた温かみのある照明の部屋の中にいる。

Photo Francis Hammond ©Flammarion - Mariage Frères

ここ銀座松屋通り店も、圧巻のキャニスターのディスプレイ、500 種類以上のお茶の説明をキビキビとしてくれるスタッフ、リラックスした優雅さを湛えた雰囲気はパリ本店と同じ。

黄色い壁、籐の椅子、白いテーブルクロス、吊り下げランタンがある居心地のよいレストラン。植物や瓶が飾られた装飾的な壁が特徴となっている。

その日の気分やお菓子との組み合わせを考慮し、的確なお茶を選んでくださるスタッフは頼もしい存在。

膨大な種類のお茶の銘柄を品番で覚えよう!と無謀な試みをしたことがあったな。

私が知る限り、どのサロン ド テにも大きな窓があり、自然光でお茶をいただける空間が広がっています。

自然光で思い出すのが、若冲の一大コレクションを築いたジョー・プライス氏にいただいた言葉。「絵画も女性もね、自然光でみるのがいちばん美しいんですよ」。

籐の椅子、白いテーブルクロス、大きな窓や植物がある居心地のよいレストランの内装。温かみのある照明が心地よい雰囲気を演出している。

窓からお向かいの松屋銀座が見えます。

自然光でその美しさが際立っていたフレンチ アイスティー。
右から、ベルガモットとザクロがアクセントの白茶〈SUMMER ROSÉ(サマー ロゼ)〉、赤いフルーツが香る緑茶〈THÉ Á L’OPÉRA(テ ア オペラ)〉、アジアの花と果実溢れる紅茶〈MARCO POLO(マルコ ポーロ)〉、アーモンドの花の香りをブレンドした五感にうったえるアロマを放つ青茶〈FLOWER MOON(フラワー ムーン)〉、柑橘類とスパイス、花とフルーツの香りのルイボス〈ROUGE MÉTIS(ルージュ メティス)〉。

大きなグラスに入った5種類の色鮮やかなカクテルが木製のバーカウンターに並び、背景には装飾的な壁と額装されたポスターがある。

「お茶を淹れること」のすべてを美しく彩るマリアージュ フレール。美味しいお茶たちは美しいキャニスターに入れて、そして見目麗しい茶器でいただきたくなります。

豊かなお茶のコレクションを視覚で捉えられる美しいディスプレイ。

模様入りの床、茶筒でいっぱいの棚、装飾的な照明の下にさまざまなお茶商品が並ぶカウンターがあるエレガントなティーショップの内装。

マリアージュ フレールの棚に、さまざまなブレンドの色とりどりの茶筒が整然と木製のディスプレイに並んでいる。

梅や桜の香りが漂う青茶〈TOKYO IN LOVE(トーキョー イン ラヴ)〉のバナーと、静岡の農園で栽培された茶葉を日本のナラ材のウイスキー樽で燻した紅茶〈SMOKY NARA(スモーキー ナラ)〉のラベルの紫が共鳴していました。

木製の棚にヴィンテージ風ラベルの茶筒が並び、近くのティール色の壁には色鮮やかな「Tokyo in Love」のポスターが掛けられている。

スモーキーといえば、〈LAPSANG SOUCHOUG(ラプサン スーション)〉。松葉で蒸した独特の香りが好きだったのですが、廃番だそうで。代わりに求めたのが〈GENGIS KHAN(ジンギス カン)〉。

モンゴル帝国の基盤を築いたチンギス。その孫のフビライ・ハンのもとで 17年間を過ごしたマルコ・ポーロ、そして「青き王女」と呼ばれたコカチン。世界がブワッと広がります。アジアへ。

マリアージュ フレールのティーパックと、スプーンに盛られた茶葉が大理石の上に置かれている。ラベルには「Thé des Gengis Khan」と記されている。

ジャスミン香る燻製茶〈ジンギス カン〉。

お茶は東洋から西洋に伝わりました。
ヨーロッパに最初にお茶を伝えたのがオランダの東インド会社。それは緑茶でした。

白い表面の上に「Summer Snow」と「Thé des Maharajahs」のマリアージュ フレールの茶筒が2つ置かれ、周囲には緑の葉が添えられている。

その昔は磨りガラスだったフラコングラス(写真右)は今でも大切。現在は、黒を基調にしたフラコングラスに。

「チャ」と発音する国は広東省から陸路で、「ティー」「テ」の国は福建省から海路でお茶が伝わったようです。うーん私は断然陸路で辿りたい。

「お茶」という単語がそれぞれの言語で表されているカリグラフィー シリーズ〈TIBET(チベット)〉。

木製の小箱、装飾的な金属製のシリンダー、銀色の茶筒、赤と青の精緻な模様が施された白い花瓶が並ぶ装飾的なアレンジメント。

キリル文字で書かれた〈RUSSIE(ロシア)〉。ロシアは「チャイ」、チャと発音する国です。

チェブラーシュカのぬいぐるみが模様入りのラグの上で青い茶筒を囲んでいる。2体は白色で、1体は茶色。

ロシアから連れて帰ってきた私物のチェブラーシカと。

ザクロが甘く香る紅茶〈ORIENT(オリエント)〉はヘブライ語、緑茶に花と柑橘、スパイスの香りをのせた千夜一夜な〈ARABIE(アラビア)〉はアラビア語。〈JAPON(日本)〉にはベルガモットに柑橘で彩られた緑茶 SAMOURAÏS

(サムライ)が入っています。侍の勇姿に捧げられたこのお茶は、全ての要素が優しく抑えられ、霧の中に佇んでいる感じ。

異なる言語でラベルが付けられた4つの色鮮やかなマリアージュ フレールの茶筒が、模様入りの表面に並べられている。

銀座松屋通り店の階段の壁にはカリグラフィー シリーズのバナー。魅入ってしまいます。

黄色い背景の壁に、さまざまな文字やシンボルが描かれた5枚の垂れ幕が掛けられている。階段の上にはランタンが見える。

銀座松屋通り店では、お茶の愛好家の好奇心を満たす「ティー クラブ」が開催されています。(コース内容、開催日程はマリアージュ フレール公式 HPをご確認ください。)

黄色い背景を背に、ガラスのカップに入ったさまざまなお茶がテーブルに並べられており、銀色のティーポット、茶葉のサンプル、メニューも添えられている。

紅茶も緑茶も、お茶は同じカメリア・シネンシス(お茶の木)の葉を加工してつくられます。風味の違いを生み出すのが茶葉の発酵度合い。白茶(不発酵茶)からプーアールのような黒茶まで。
お茶の世界、どんどん知りたくなりますね。

黄色い背景を背に、ガラスのカップに入ったさまざまなお茶がテーブルに並べられており、銀色のティーポット、茶葉のサンプル、メニューも添えられている。

次回は、麗しき茶器、マリアージュ フレールならではのお茶を使ったお菓子、松屋銀座店をレポートします。

手前に盛り合わせのペストリーが載った皿があり、壁一面には色とりどりの商品が並ぶ棚が並んでいる居心地のよい店内。

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Lulu.


2010年~2021まで11年間、VOGUE JAPAN でブログを執筆。馬と博物学的世界、ムー的世界を愛し、不思議を視たい!と旅に出て、「好き」と「感動」を掻き集める。高校時代に障害飛越にのめり込み、今はたまーに外乗を楽しむ50代。現在はnoteで発信。