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B2F その他|食品
冷凍グルメで出合う名店の味。
その魅力を現場からさらに深掘り!
〜Vol.8 GINZA FROZEN GOHAN~
「松屋銀座」地下2階に冷凍食品コーナーがあります。モダンな雰囲気のコーナーにずらりと並ぶ商品のなかで、ひときわ異彩を放っているのが「ギンザ フローズン グルメ」。名店のメニューをそのままパックして急速冷凍しているから、お店の味そのままをおうちで楽しめます。
忙しい毎日には、簡便性に優れたおかず用の冷凍食品はありがたい存在ですが、「ギンザ フローズン グルメ」は日々の食卓に華やぎと彩りを運んでくれるとびきりの味揃い。
ひとつの料理に込められたお店のこだわりはさまざまです。この連載で、各店と商品のストーリーをお届けします。その想いを知れば、さらにおいしさが広がるはず。
特別な日に、特別な味をおうちで。ギフトにも最適ですから、幸せのおすそわけもどうぞ。
今回ご紹介する商品は
「GINZA FROZEN GOHAN」
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一流店の味を冷凍で味わえる「ギンザ フローズン グルメ」。今回はお客様の日々の生活の助けとなる、隠れた名品をご紹介しましょう。炊き立てのごはんを楽しめる「GINZA FROZEN GOHAN(ギンザ フローズンゴハン)」。「デパートで冷凍ごはんを買うの?」と驚かれるかもしれません。一方、「これが冷凍庫にあると安心するの」と常備していらっしゃるお客様も多い人気品。「GINZA FROZEN GOHAN」が誕生したきっかけはお客様の声でした。
「おかずはたくさん置いてあるのに、冷凍ごはんはないの?」「ひとり(もしくはふたり)暮らしだと、ごはんを炊くのが面倒」「冷凍ごはんがあれば、おかずと一緒に買って帰れば、すぐ食事ができるのに」。
そんなお声を聞いたクルーが早速、「ギンザ フローズン グルメ」担当課長に伝えてきました。もともと食品部でも炊き立てごはんを商品化したいと考えてはいました。ただ、「炊き立てのおいしさ」を冷凍食品化するのに、困難を極めていました。「どうすれば……」と試行錯誤していましたが、灯台下暗し。解決のカギは「松屋銀座」地下2階にありました。
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「松屋銀座」地下2階の<米処 結米屋>の五ツ星お米マイスターの澁谷梨絵社長に相談したところ、「ソフトスチーム」という技術で、炊き立てごはんの冷凍食品ができるかもしれないと教えていただきました。「ギンザ フローズン グルメ」担当課長・今井克俊が早速出向き、「奇跡のマシーン」に出合ったのです。
その機械は、最新の食材加工技術を搭載。「株式会社T.M.L」の山川裕夫社長が開発したものでした。7割まで炊いた状態で急速冷凍し、電子レンジに220秒(3分40秒)かけて炊き上げることで、「炊き立て」を楽しめる冷凍ごはんが誕生したのです。
今回、山川裕夫社長を今井が訪ね、ソフトスチーム技術や商品の特性について語り合いました。
今井 おかげさまで「GINZA FROZEN GOHAN」、好評です。販売用の冷凍ごはんでは、一般的には炊いたごはんを冷凍しますが、厳密にいえば、それらは「炊き立て」ではないですね。
「GINZA FROZEN GOHAN」は炊き上がる寸前に急速冷凍し、家で炊き上げる。この発想に驚きました。しかも、ソフトスチーム技術でごはんの旨みがしっかり引き出され、香りも豊かです。
山川社長 そうですね。ソフトスチームを使うことで、食材の中心まで均一に加熱でき、細胞組織を壊さず、素材の「旨み」「香り」「食感」を最大限に引き出せます。
今井 最先端の食材加工テクノロジーですね。食材は100℃で加熱すると、細胞が壊れると聞きました。
山川社長 そもそも、私たちの研究は食材の細胞組織がどのようにして壊れるかという研究から始まりました。
高い温度で加熱すると、食材の細胞組織は壊れてしまいます。それでも、今まで100℃以下で細かな温度帯の管理ができなかったこともあり、現在も調理のシーンでは100℃で加熱をすることがほとんどです。ソフトスチーム技術は30~98℃の間なら1℃単位で加熱コントロールできます。食材ごとに加熱最適温度があり、その最適温度は食材ごとにデータ化しているんです。膨大なデータをいま、クラウド化しているところです。
今井 その特殊技術で特許を取られたのですね。
山川社長 はい。この研究は早稲田大学のプロジェクトとして発足し、早稲田大学プロジェクト研究所発ベンチャー企業として私たちの会社「株式会社T.M.L」は設立されました。
特許技術は、早稲田大学と埼玉県産業技術総合センター共同開発し、現在は当社が特許を保有しています。
今井 様々な食材の研究の中でも、お米は大変だったとお聞きしました。
山川社長 お米にはいちばん時間をかけました。15年くらいかかったかな。
それだけデリケートなんです。ソフトスチームにかければ、米の細胞を壊さず、でんぶんを最大限に糖化させることができるので、旨みも引き出せ、米粒の食感を長持ちさせます。
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今井 「ソフトスチーム」では、食材の蒸し調理を行い、お米のみならず、野菜やフルーツなら、丸ごと·カットしたもの·ピュレ状と、それぞれの状態で仕上げられるんですね。「ソフトスチーム」とはどんなものでしょう。
山川社長 もともと蒸気は湿度100%ではないんです。したがって気化熱で熱が奪われるので、目的加熱温度より20~300℃高く加熱する必要があり均一に加熱できないことで、味、食感、栄養価の劣化を促します。
この機械で「ソフトスチーム」による蒸し調理をすることで、均一加熱が出来、食材の細胞膜や組織を壊さず、旨みや食感を最大限に引き出します。栄養価は失われません。
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今井 僕は「奇跡のマシーン」と呼んでいます。ソフトスチームと急速冷凍技術を使えば、食材を長期保存することができるようになるので、農産物の豊作時に作っておくことで、豊作に伴う価格暴落や、鮮度が求められる廃棄ロス問題の解決にもなる。
また規格外の野菜と果物は、味がよくても安値もしくは廃棄になってしまいます。
ピュレなどの加工品にすることで高い付加価値をつけられます。
農家さんの収入の安定化にも繋がりますし、今後の食糧難問題の助けにもなります。
山川社長 2002年に始まったこの研究の目的は、「地域の活性化」です。それぞれの地域に魅力的な食材がありますから、そのまま売るより、加工品にしたほうが付加価値をつけられます。
フードマイレージを考えれば、産地で採れたものをその土地で加工することが重要です。なので、この機械はぜひ産地で使って欲しいのです。
今井 「松屋」は地方自治体·地域と連携し、地方再生の一助になるようなプロジェクトを始めています。最近では熊本、青森、高知とコラボレーションをしました。「GINZA FROZEN GOHAN」の米は、「2023年無農薬米コンテスト」優秀賞を獲得した「夢ごこち」、能登半島地震の復興を願って「能登ひかり」を選んでいます。
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山川社長 お米そのもののおいしさがしっかり伝わる商品になっていますね。
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今井 お米とは別に、いちごのピュレを作っていただいたのですが、いちごそのものの味や、あまやかな香りが漂ってきます。パティスリーのお菓子の材料や、バーでカクテルにも活用できそうですね。
山川社長 フルーツをソフトスチームにかけると、ナマより甘く感じます。他にも、濃縮還元のトマトジュースはソフトスチームにかければ青くささがなくなって、熟した甘いジュースになります。
カニはゆでると旨みが流れ出てしまいますが、ソフトスチームにかければ旨みは閉じ込められます。カニ味噌の濃厚さが格段に違うと、料理人さんが驚いていました。茶葉はカテキンが増えます。
このように、食材の魅力が倍増するソフトスチーム。「松屋」さんとの協業によって、地域の活性化のために役立てたいですね。
今井 楽しみにしています。ぜひよろしくお願いいたします。
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今井克俊(左)と山川裕夫社長(右)
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実食レポート
真空パックに入っているのは、紙製の蓋とお茶碗に入ったごはん。
紙製の器ごと3分40秒(600W)、電子レンジにかければ、一粒一粒がしっかり立ったピカピカつやつやの炊き立てごはんが出来上がる。
お米は2種類から選べる。
滋賀県で江戸時代から農業を営む若井農園の「夢ごごち」。
粒が大きく、もちもちした粘りのある旨みたっぷりのごはん。
もう1種類は石川県能登産「能登ひかり」。
こちらも粒が大きく、噛むほどに広がり、さっぱりとした甘みが口に広がる。
どちらも冷めてもおいしいので、お弁当にも活用できます。
ごはんがおいしいので、汁物とお漬物だけでも満足な食卓に。
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