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ファッションライターLulu.の「美しいは嬉しい」vol.22

ファッションって知的好奇心を満たし喜びをもたらしてくれるんです。内面のいちばん外側がファッション。

(本記事でご紹介するアイテムは、松屋でお取り扱いのないものもあります。)

2025/11/04

ピエール・エルメ・パリ 2025年ノエルコレクション「ABYSSES 〈深海〉」。 発表会場は博物学の宝庫「インターメディアテク」!

こんにちは。
今回は、ピエール・エルメ・パリ 2025年ノエルコレクションをお届けいたします。2025年のテーマは「ABYSSES(アビス〈深海〉)」、コレクションの発表会場は博物学の宝庫「インターメディアテク」でした。

陶芸彫刻家・環境活動家であるコートニー・マティソンとのコラボレーションにより誕生した、2025年ノエルコレクション「ABYSSES – profondeurs du goût(アビス〈深海〉─奥深い味わい)」。

ノエルコレクションの発表会場は博物学の宝庫である「インターメディアテク」

コレクション発表会場は、東京駅前の驚異の部屋「インターメディアテク」。博物学的世界に魅了されている私が、2013年のオープン時から記事にさせていただいているところ。

東京大学総合研究博物館と日本郵便の協働運営であるここは、東京大学が蓄積してきた学術文化財としての膨大な過去の遺産を「洗練された編集」で魅せてくれる博物学の宝庫。

地球や自然の造形をインスピレーションの源泉としてきたピエール・エルメの創作の発表に相応しい場。

医学部にあった 100年以上前の机が並ぶアカデミアに並べられていたのは、コートニー・マティソンが思い描いた海洋世界、転変する海の表情が詰合箱 に表現されていました。

イ ン ク 瓶 を 置 く た め の 机 の 窪 み が 歴 史 を 感 じ さ せ ま す 。

以前は郵便の集配業務に当てられていた場所をダイナミックに活かした空間に、美味なるものたちが散りばめられていました。

深海の美を表現した、限定アドベントカレンダー

素材を知り尽くし、あらゆる角度から素材の美味しさを引き出し、お菓子をデザインするピエール・エルメは、パティスリーのクチュリエ。

カブトガニと一緒にいたのは、ショコラやサブレが詰まったアドベントカレンダー。

コートニー・マティソンのセラミック製クリスマスボール付きのアドベントカレンダー〈カランドリエ ド ラヴァン デクセプション〉(青山ブティック限定)も登場。

特別限定品としてナンバリングされたオブジェは、珊瑚礁の様子を再現したもの。

詰合箱には、珊瑚、イソギンチャク、海綿類などが息づいていました。

ショコラの詰め合わせは、法学部教授室のドアを使用したキャビネット(手前は図書館で使用されていたもの)と。いい景色。

壁の緑とソファーの赤の色合わせが素敵!といつも思っている空間は、ボックスの赤が加わり美しさがパワーアップしていました。

ローズとベルガモットが和やかに融合した〈ショートケーキ オーロラ〉(公式オンラインブティック限定)。

シックな茶系でまとめられたコーナーには、ガレットやシュトレンが並びます。

断面にこそ奥深い味わい

ピエール・エルメの美味しさは「断面」に表れています。エルメのケーキは縦の層を一口で食す。そうすると全ての素材の完璧な絡まりが堪能できます。異なる食感、風味、香り。複雑に絡み合った至福の世界が口の中に広がります。

栗の蜂蜜入りビターチョコレートガナッシュ〈パン デピス ショコラ ノワール エ ミエル〉(松 屋銀座 展開予定)。

パッションフルーツ風味のアーモンドクリーム、カラメリゼしたパイナップルを抱いた、サクッとバターがほどけていく音まで美味しい〈ガレットモガドール〉(松屋銀座 展開予定)。

リヨンのギメ博物館特注のガラスケースがあるこの空間で、エルメのケーキがいただける幸せ。

バラの芳香にライチの風味、フランボワーズの酸味が効いた〈ビュッシュイスパハン〉(松屋銀座 展開予定)。

海洋生物、赤い珊瑚がおすまししていました。

ピンクペッパー風味のサブレにマンゴーとイチゴのコンポートが美しい〈ミラフローレス〉(松屋銀座 展開予定)。

       

ピスタチオ風味のダコワーズとマスカルポーネクリーム、ピスタチオ好きにはたまらない〈ミロワール フレーズ ピスターシュ〉(松屋銀座 展開予定)(手前)、ヘーゼルナッツ入りプラリネが香ばしい〈ノマド プレジール シュクレ〉(公式オンラインブティック限定)(奥)。

サクサクしたサブレブルトンとバニラ風味のマスカルポーネクリームの食感の対比が見事な〈フロコン アンフィニマン ヴァニーユ〉(松屋銀座 展開予定)。

珊瑚の一種であるウミカラマツ類。標本とスチールの影さえも「展示物」として計算された見事な空間。

100年ほど前にアジアの展示品をいかに「魅せる」かにこだわったギメ博物館の什器、海の素晴らしさをセラミックに落とし込んだコートニー・マティソン、そして、あらゆる角度から素材の美味しさを引き出し、奥行きある味わいを創造するピエール・エルメが集い、互いに共鳴し、美しい世界を生み出していました。

想像力を掻き立てるエルメの小宇宙、
カラフルなマカロン

エルメのマカロンは小宇宙。この小さな中に様々な技術と工程、大いなる想像が詰まっています。

今年のクリスマスも斬新な素材の組み合わせが登場。マンゴーが蜂蜜を呼び込み、マロンがジンジャーの相手役を務め、ドライライムや白トリュフもお目見えします。

鉱物とキリル文字好きとして、いつもここを覗いてから帰る。ソ連邦科学アカデミー学術視察団から寄贈された鉱物標本。

そういえば、ピエール・エルメ 2024年ノエルコレクションのテーマは「鉱物」でした。

ピエール・エルメ・パリの新しい代表取締役社長 ベルナール・ギヨーム氏。

深海に潜り、より多層的なエルメの広がりを魅せてくれた 2025年ノエルコレクション。今年のクリスマスにはぜひ「奥深い味わい」を!

※詳細はブティックへお問い合わせください。

松屋銀座地下1階 ピエール・エルメ・パリ

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Lulu.


2010年~2021まで11年間、VOGUE JAPAN でブログを執筆。馬と博物学的世界、ムー的世界を愛し、不思議を視たい!と旅に出て、「好き」と「感動」を掻き集める。高校時代に障害飛越にのめり込み、今はたまーに外乗を楽しむ50代。現在はnoteで発信。