メインコンテンツへ

その​他|その​他

森さんちに、​おじゃましました​ “北欧” 経由、​暮らしを​楽しむ​「これで​いいんだ!」の​アイデアvol.50

はじめまして。北欧の旅や暮らしの情報を発信している森百合子と申します。北欧の国々を旅するようになって15年ほどが経ち、わが家には布や食器など北欧モノが増え、旅先では部屋づくりや暮らしに役立つヒントにもたくさん出会いました。これからわが家で取り入れている北欧経由の暮らしのアイデアをご紹介していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

器の​居場所

梅雨があけて、すっかり夏の日差しになりましたね。東京はまだ例年ほど暑くなっていませんが、このまま暑くなりすぎずに過ごせるといいなあと願っています。

今年も、5月末から6月にかけて北欧を旅してきました。夏至にむかって日照時間がのびていくこの時期は、蚤の市をはじめ屋外での催しが増えて、旅におすすめの季節なんです。

今回は、デンマークの首都コペンハーゲンに飛んで、そこから電車ですぐの隣国スウェーデンの都市マルメを起点に、スウェーデンの西海岸沿いを北上していく旅でした。歴史ある大学の街ルンド、デンマークとの距離がもっとも近くなり美しい眺望が楽しめる港町ヘルシンボリなど小さな町に立ち寄りながら、スウェーデン第2の都市ヨーテボリへ。

ヨーテボリでは年に一度開催される大きな蚤の市に出かけ、マルメではタイミングよく開催されていたガーデニングショーものぞくことができました。ヨーテボリへの道中は、一面に広がる菜の花畑を眺めたり、森のなかにある伝統的な家屋を改築したカフェにも立ち寄って、短くも美しい北欧の初夏を、地元の人たちにまじって満喫してきました。

そして今回、わが家に連れ帰ってきたものがこちら。20年も、毎年のように北欧で器を買ってきて食器棚はもうぎゅうぎゅうだというのに、それでもやっぱり買わずにいられないのが北欧の器と布ものです。

旅のあと、しばらくは机の上に広げてニヤニヤします。そうして気が済んだら、新入りたちを迎え入れるスペースを確保するべく、食器棚の見直しに着手します。そうです、買ってきた器の居場所を決めるまでが、わたしの北欧の旅。

「どこにしまっているか把握している」「すぐに出せる」。これがクリアできるうちは増やしてよし、としているのですが、ときどきあるんですよね。何枚も重ねた皿の下から「こんなところにいたのか~!」とすっかり忘れていた一枚に気づくことが。入れ子にしすぎて、迷子になっていた小皿や花瓶を見つけることが。気に入っている器なのに、こんなに奥までしまいこんでその存在を忘れていたとは……と愕然として「もうちょっと減らそう」と反省するわけです。

「初めての旅で買ったものだから」「購入したときの思い出があるから」と手放しがたい器もありますが、「使いたい器が埋もれてしまっては、本末転倒なのよ~!」と自分に言い聞かせて整理していきます。それでも、どうしても手放しにくいときは一旦、食器棚から出して箱にまとめて納戸に置いておきます。少し時間が経ってから開けてみて「うん、もういいかな」と、踏ん切りをつけやすくなることもあるんです(つけられずに食器棚に戻ってくることもありますが!)。

使わなくなった器は蚤の市をしたり、友人に譲ったりして、できるだけ捨てないようにしています。そういえば、今回訪れた蚤の市では、会場近くにリサイクルショップの大きなトラックが止めてあり、売れなかったものをそのまま寄付することもできました。不要になったものが簡単に廃棄されずにリサイクルする仕組みがあって、それを市民が手軽に利用できるのはいいなあと思います。

新入りの器や布は、積極的に使うようにしています。以前は「もったいない」とか「壊したらどうしよう」となかなか使わずにしまっていたこともあるのですが、北欧の器は使ってこそ良さがわかるもの。

とくに気に入っている器は、ガラス扉の棚へ。この中も配置を入れ替えて、今回の旅で見つけたカップ&ソーサーも置いてみました。ガラス越しに見ては、引き続きニヤニヤしております。

花器には花を活けてみます。今回手に入れた花器はスウェーデンの陶芸家による、クロッカスの花を模したというデザイン。クロッカスにヒマワリを入れてもいいものだろうかと思いつつ、飾ってみました。北欧では春の訪れを告げるとされるクロッカス。来年の春先にはクロッカスを合わせられたらいいなと、いまから楽しみです。

さてこちらの連載、今回でなんと50回目となりました!北欧経由で得た暮らしのヒントや楽しみ方を、こうして長く続けてお届けすることができて、とても嬉しいです。インテリアのこと、器やおいしいものの話、北欧で出会ったかっこいい人々や、参考にしたい暮らしのことなど、今後もあれこれ綴っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

バックナンバー

森さんが​教えてくださった、​暮らしを​楽しむ​「これで​いいんだ!」の​アイデアは​他にも​たくさん!

森 百合子 mori yuriko


北欧5ヶ国で​取材を​重ね、​旅や​暮らし、​デザインの​情報を​中心に​発信。​著書に​『3日で​まわる​北欧』​(トゥーヴァージンズ)、​『北欧​おみや​げ手帖』​(主婦の​友社)、​『いろはに​北欧 わたしに​“ちょうど​いい”旅の​作り方』​(ダイヤモンド・ビッグ社)​ほか。​執筆活動に​加えて、​NHK Eテレ『趣味どきっ!』、​NHK 総合『世界は​ほしい​モノに​あふれてる』など​メディア出演や​講演を​通じて​北欧の​魅力を​伝えている。