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森さんちに、​おじゃましました​ “北欧” 経由、​暮らしを​楽しむ​「これで​いいんだ!」の​アイデアvol.47

はじめまして。​北欧の​旅や​暮らしの​情報を​発信している​森百合子と​申します。​北欧の​国々を​旅するようになって​15年ほどが​経ち、​わが​家には​布や​食器など​北欧モノが​増え、​旅先では​部屋づくりや​暮らしに​役立つヒントにも​たくさん​出会いました。​これから​月に​1回ほどの​ペースで、​わが​家で​取り入れている​北欧経由の​暮らしの​アイデアを​ご紹介していきたいと​思います。​どうぞよろしく​お願い​いたします。

シナモンロールは、​いかが?

新しい​年が​明けて、​ふだんの​生活ペースが​戻った​頃でしょうか。​本年も​どうぞよろしく​お願い​いたします。

昨年の​年末は、​よく​ホームパーティを​しました。​わが​家や​友人宅で、​年に​一度​集まる​仲間たちと​近況報告を​しあったり、​いつもの​メンバーで​ワイワイと​一年を​振り返ったりと、​楽しい​時間を​過ごすことができました。

ホームパーティで​役立つのが​北欧の​レシピです。​こちらの​連載でも​ときどきご紹介していますが、​北欧式サーモンスープや、​「ヤンソンの​誘惑」と​名づけられた​グラタン料理など、​手軽に​作れて​失敗なしの​レシピには​いつも​助けられています。​なに​より​「北欧の​味」と​いうのが​まだまだ​珍しいですから、​パーティで​出すと​喜ばれるのです。

サーモンスープレシピは​こちら

ヤンソンの​誘惑レシピは​こちら

北欧レシピの​なかでもとくに​喜ばれるのが、​シナモンロール。​ここ数年ですっかり​知名度が​上がった感の​ある​北欧スタイルの​シナモンロールは、​カルダモンと​いう​スパイスを​パン生地に​たっぷり​練り込み、​バターと​シナモン、​砂糖を​混ぜた​フィリングを​塗って​焼き上げます。​カルダモンと​シナモン、​バターの​混ざり​あった​香りが、​北欧シナモンロールの​特徴と​いえるでしょう。

シナモンロールは、​わたしが​初めて​焼いた​パンなのです。​そう、​北欧で​シナモンロールを​食べるまでは、​自分が​パンを​焼く​人に​なろうとは​思ってもいませんでした。

きっかけは​今から​18年前、​12月の​フィンランドと​スウェーデンを​旅した​ときの​こと。​冬に​北欧を​旅するのは​初めてで、​防寒対策は​大丈夫か、​すぐ​日が​沈むと​いう​冬に​気持ちが​折れやしないかと​不安な​部分も​大きかったのですが、​夏の​旅では​つい​後回しに​なっていた​北欧の​おいしい​ものを​じっくり味わおう!​ と​思いつき、​地元の​人々も​訪れると​いう​市場の​ベーカリーや、​町中の​カフェを​事前に​じっくり​調べていったのです。

フィンランドでは、​朝9時を​過ぎてもまだ​薄暗さが​残るなか、​灯りのともる​ベーカリーカフェを​目指して​カルダモンの​香る​菓子パンを​いただきました。​市場の​ベーカリーカフェでは、​ずらりと​並んだ​シナモンロールを​見て、​これは​食べてみないと!と​ワクワクしました。​スウェーデンでは、​クリスマス直後のがらんとした​通りを​歩いていた​ときに、​やはり​灯りに​誘われて​入った​カフェで、​コーヒーと​シナモンロールを​食べました。​日本の​年末のように、​お店の​人と​「よい​クリスマスを!」​「よい​新年を!」と​フィンランド語や​スウェーデン語で​挨拶を​交わすのも​嬉しく、​初めての​冬の​旅は​心温かな​時間とおいしい​思い出に​包まれた​ものとなったのでした。

日本に​戻ってからも、​あの​味を​食べたいと​たびたび​思い出していたのですが、​当時は​まだ​北欧の​パンを​扱っている​店は​ほぼ​見当たらず、​それなら​自分で​焼くしかないか……?​ ​「北欧料理に​失敗なし」と​いうから、​パンも​作れちゃうのでは……?​ と​ネットで​レシピを​検索して​作ってみる​ことに​したのです。​最初こ​そきちんと​膨ら​まずに​失敗してしまいましたが、​2~3度続けて​作る​うちに​そこそ​この​出来と​なりました。​いえ、​いま​思えばだいぶ初心者の​出来だったと​思いますが、​焼き​上がりに​漂ってきた​カルダモンと​シナモンの​混ざった​香りに、​当時の​わたしの​舌と​気持ちはじゅうぶん​満足したのでした。

以来、​ずっと​作り続けている​シナモンロール。​現地の​友人の​お手製​シナモンロールや、​旅で​食べた​味を​参考に​材料を​調製しながら​理想の​シナモンロールを​研究しています。

ちょうど​昨年末には、​本場の​レシピが​テレビで​紹介されていたので、​それを​参考に​生地に​入れる​バターと​砂糖の​分量を​増やし、​自分流に​アレンジして​レシピを​改良した​ところ、​いい​感じに。​早速、​年末の​集いでも​作って​ふる​まった​ところ、​好評でした!

パーティの​時には​リース型に​焼くのも​華やかで​よいのですが、​今回の​新レシピでは、​ご馳走を​食べながらでもつ​まみやすいようにと、​1個の​サイズを​小さめに​作った​ところ​「いくつも​食べちゃった!」と​嬉しい​感想を​もらいましたよ。​集いの​日に​ぜひ、​どうぞ。

北欧シナモンロール ​(​小さめ24個分)
<生地>
・イースト 6g
・牛乳 250ml 
・カルダモン​(粉状も​しくは、​ホールタイプを​スパイスミルで​粗挽き)​ 大さじ1
・砂糖  80g
・卵  ​大きめ1個
・塩  ひとつまみ
・​小麦粉 520g ​(強力粉400g、​薄力粉120gくらいの​割合)
・バター 100g

<フィリング>
シナモンパウダー 小さじ1
バター  40g
砂糖  50g
粒糖​(なくても​大丈夫)

作り方
①バターは​電子レンジで​溶かしておく。​牛乳を​電子レンジで​42℃程度に​温める。
②​大きな​ボウルに​イーストを​入れ、​温めた​牛乳を​くわえて​少し​置く。
③砂糖、​カルダモン、​溶き卵​(仕上げに​塗る​分を​少しだけ残しておく)を​順に​くわえ、​その​都度、​ホイッパーで​混ぜ合わせる。
④粉と​塩を​あわせて​おき、​③の​中に​少しずつくわえて、​最初は​ヘラで、​粉が​多くなったら​手で​混ぜ合わせていく。
⑤溶かしバターを​くわえて​手で​混ぜ、​生地が​まと​まったら、​ラップを​して​1時間ほど​発酵。

成型
①フィリング用の​バターを​レンジで​溶かし、​砂糖と​シナモンを​混ぜて​ペースト状に​しておく。
②生地を​2等分して、​その​一つを​25cm☓35cmほどに​伸ばして​全面に​フィリングを​塗る。

③生地の​長辺からくるくる​巻いて​ロール状に​丸め、​スケッパーで​12等分に​切り分ける​(​大きめに​作りたい方は​9等分くらいに)。​その​とき、​台形に​なるよう​斜めに​カットする。

④幅の​短い側を​上に​して、​小指で​つぶす。

⑤クッキングシートを​敷いた​天板に​並べ、​乾燥しないよう​濡れ布巾で​覆って​20分ほど​2次発酵させる。
⑥焼く​前に、​残しておいた​溶き卵を​ハケで​表面に​塗り、​粒糖​(​あればで​よい)を​ふって、​200度の​オーブンで​10~15分​ほど​焼く。

上記で​ご紹介したのは​フィンランド式の​成型です。​他に、​フィリングを​挟んだ​生地を​細く​カットして、​指に​巻き付けて​結び​目のように​丸める​方​法など、​いろいろな​成型が​あります。

カルダモン香る​シナモンロール、​ぜひ試してみてくださいね!

バックナンバー

森さんが​教えてくださった、​暮らしを​楽しむ​「これで​いいんだ!」の​アイデアは​他にも​たくさん!

vol.44​「夏の​楽しみを、​北欧に​学ぶ」

詳しくは​こちら

vol.43​「抵抗する​テキスタイル」

詳しくは​こちら

vol.42​「冬の​終わりの​家時間」

詳しくは​こちら

vol.41​「猫の​いる​場所」

詳しくは​こちら

vol.40​「風通しの​いい​キッチン」

詳しくは​こちら

森 百合子 mori yuriko


北欧5ヶ国で​取材を​重ね、​旅や​暮らし、​デザインの​情報を​中心に​発信。​著書に​『3日で​まわる​北欧』​(トゥーヴァージンズ)、​『北欧​おみや​げ手帖』​(主婦の​友社)、​『いろはに​北欧 わたしに​“ちょうど​いい”旅の​作り方』​(ダイヤモンド・ビッグ社)​ほか。​執筆活動に​加えて、​NHK Eテレ『趣味どきっ!』、​NHK 総合『世界は​ほしい​モノに​あふれてる』など​メディア出演や​講演を​通じて​北欧の​魅力を​伝えている。