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プライマリーアート入門

Vol.7 - アートのある暮らし @ 松屋銀座


松屋銀座公式オンライン matsuyaginza.comで連載中の「銀座発アートのある生活 ”プライマリーアート"から始まる、心豊かな暮らし」の世界観を表現した展覧会「アートのある暮らし」を開催いたします。現代アートを牽引する小山登美夫ギャラリー、ANOMALYを迎え、家具とアート作品を組み合わせたインスタレーションを展開。住空間でインテリアとアートがどのようなハーモニーを奏でるのか、実際にその目で見て体感してください。

会期:11月4日(水)ー11月10日(火)

午前11時一午後8時
※11月8日(日)は午後7時30分閉店/最終日午後5時閉場

料金:入場無料

会場: THE HOME|松屋銀座 7F

本イベントは、「アートウィーク東京」のコラテラルイベントです。

THE HOMEは、「暮らしの​クリエイティビティを​刺激する」を​テーマに、お客様のライフスタイルに寄り添い、スタイリングのコツやカラーバランス、効果的な照明演出など、住まいを豊かに彩るヒントを集約した​暮らしの​アイデア提案型の​編集型売場です。多くの有名インテリアブランドと提携し、ショールームと連動した手厚いサポートを実施。経験豊かな専任スタッフが、ご要望に応じた最適な家具・インテリアコーディネートをご提案いたします。

Artist Pick Up
佐藤翠:日常の可憐な瞬間に咲く軽やかな絵画

松屋銀座公式オンライン matsuyaginza.comで展開中のアート特集「銀座発アートのある生活 ”プライマリーアート”から始まる、心豊かな暮らし」。

今回は、2026年11月4日(水)より松屋銀座7F THE HOMEにて開催される展覧会「アートのある暮らし @ 松屋銀座」に連動したスペシャルインタビューをお届けいたします。

現代アートシーンを先導するアーティストの1人として、本展に可憐で美しい花が描かれた作品を出展される画家の佐藤翠(さとうみどり)さん。日常の何気ない美しさを鮮やかにすくい取る独自の制作スタイルや、部屋にアートを飾ることの魅力、そして松屋銀座にまつわる温かなエピソードについて、お話を伺いました。

佐藤翠, Bouquet at Night III, 2021, Acrylic and oil on canvas

自然体で探すインスピレーション、ふと心を掴まれた一瞬を描き留める

— 佐藤さんの絵画作品は、クローゼットや棚、衣装、ハイヒールなど、ご自身の身近にあるごく普通のものを通じて、日常を愛おしむような視点が印象的です。何気ないものの美しさに感謝を込めながら描かれているように感じられますが、制作のインスピレーションはどのようなところから湧いてくるのでしょうか?

インスピレーションは、いつも自然に探している感覚があります。ふと心を掴まれる瞬間、たとえばすごく綺麗な光が花に射し込んでいるときや、印象的な服が並んでいる様子をパッと目にしたとき。美しく咲くお花の風景に出合ったときなど。そうした場面に出会って、自分のクリエイションと合致したときに、私だけのイメージが降りてくるような感覚です。


— 日頃からそうした視点を持って日常を過ごされていて、ハッと心を動かされた瞬間が、絵を描く一番のモチベーションになっているのですね。

はい。何かにぐっと引き込まれたり、そういう場面に遭遇したときに、「この情景を絵に描きたいな」という衝動が生まれることが多いです。

下書きはしない。キャンバスの上で生まれる「臨場感」と「偶然の美」


— 以前、作品の公開制作を拝見した際、描く前にスケッチなどの下書きをあまりなさらないのがとても印象的でした。

そうですね。普段は描きたいものを決めてからキャンバスのサイズを選ぶか、キャンバスを見て「ここに何を描くのが一番適しているか」を直感的に考えます。そこからスケッチなど下書きはせず、そのままバッと画面に向かっていきます。

下書きをしてしまうとどうしても、描き始めの新鮮さやワクワクする気持ちが少し失われてしまう気がするんです。そういう気持ちを排除するためにも、真っ白なキャンバスに新鮮な気持ちで向かい合いたいと思っています。


— 技法としては、油絵具のみ使用して描く場合と、アクリル絵の具と油絵具を組み合わせる手法の2パターンがありますよね。

はい。油絵具のみの場合はそのまま描いて行きますが、アクリル絵の具を併用するときは、まずアクリル絵の具でキャンバスの画面全体に色を流し込むように描き始めます。

大まかな方向性は決めつつも、計算しすぎずに絵の具を流していって、そこで偶然誘発される現象を誘っていくスタイルで、この時点で描きたいモチーフの印象みたいなものがぼんやりと見えてきます。 そこからアクリルが乾いた後に油彩の工程へ移り、マチエール(画肌の質感)や色の幅を求めて油絵具を重ねていき、ゆっくりと完成へ導いていきます。


— 最初は抽象画のような状態から始まり、徐々に具体的な形が現れてくるのですね。最初から完成形が完璧に見えているわけではないのでしょうか?

そうですね、こういう方向性かなみたいなイメージはぼんやり持ちつつも、あとは流れに任せて、描きながら深まっていく感覚です。

最初から完成イメージを決めてしまうと、窮屈というか、面白さが半減してしまう気がして。あえて予期せぬ流れに任せる「臨場感」を大切にしています。画面のここを生かしたい、この偶然の美しさを残したい、画面を見て感じながら完成を探っていくイメージです。

軽やかで生き生きとした画面作り。飾ることで、いつもの空間が「唯一無二」に変わる。


— 佐藤さんの作品から感じられる「生き生きとした躍動感」の秘密は、その臨場感にあったのですね。制作において最も大切にされていることは何ですか?

一番大切にしているのは「軽やかさ」や「軽快さ」です。重く突き詰めすぎず、自分が感じる心地よさみたいなものを求めて画面を作り出すことを意識しています。手数をかけすぎずに、そのものの本質をスッと捉えられたらいいなと思っていて、それが作品の軽やかさにも繋がっているのかもしれません。


— 今回の「アートのある暮らし @ 松屋銀座」展では、インテリア売場「THE HOME」や特別貴賓室に、佐藤さんの作品をはじめ、様々な現代アートが飾られます。普段のギャラリーとは異なり、インテリアの中にアートがある体験について、佐藤さんはどう感じられますか?

自分のお気に入りの絵を部屋にひとつ飾るだけで、その空間が一瞬で変化して、自分だけの「唯一無二の特別な場所」にガラリと変わりますよね。お気に入りのアートと一緒に日々を過ごす豊かな時間は、暮らしにかけがえのない喜びを与えてくれると感じています。

— 最後に、佐藤さんと松屋銀座の思い出についてお聞かせいただけますか?

大学の卒業制作のの選抜展が東京・京橋のギャラリーで開催された際、すぐ近くにある松屋銀座さんへ1人で買い物に伺いました。アニエスベーやプリーツ プリーズなどの大好きなショップを巡って、とてもワクワクしたのを覚えています。最近では子どもが生まれたので、初めて子供服のフロアを訪問しました。可愛いお洋服がたくさんあって感動したのと同時に、同じフロアにある「カフェ キャンティ」さんを偶然見つけて。美味しいハーブティーとケーキをいただいて、とても幸せな気分になりました。

アーティストプロフィール

佐藤翠

1984年/愛知県生まれ

色鮮やかな服が並ぶクローゼット、華やかなハイヒールが揃うシューズラック、そして生命力にあふれるみずみずしい花々など、誰もが心躍らせるモチーフを描き続ける現代美術家です。彼女の作品は一見、華やかで可憐なモチーフに満ちた「宝石箱」のような世界観を持っています。しかし、その真髄は絵画としての圧倒的な筆致と構成力にあります。

Instagram: @midori_sato_


アートウィーク東京

2026年11月4日(水)ー8日(日)の5日間にわたり開催する「アートウィーク東京」。都内56箇所の美術館やギャラリーがそれぞれ開催する展覧会のほか、AWT独自のプログラムや関連イベントが開催されます。会期中の金~日曜日は無料のシャトルバスも運行し、東京の街を巡りながらアートを満喫できます。

公式サイト: https://www.artweektokyo.com/

開催期間:2026年11月4日(水)ー8日(日)

開催場所:都内の参加美術館・ギャラリー、AWT FOCUS、AWT BARほか


アートの​ある​暮らし
注目の​作品
11月4日(水)ー​11月10日(火)

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