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ファッションライターLulu.の「美しいは嬉しい」vol.32
ファッションって知的好奇心を満たし喜びをもたらしてくれるんです。内面のいちばん外側がファッション。
(本記事でご紹介するアイテムは、松屋でお取り扱いのないものもあります。)
2026/08/04
ディオールとハリウッドの蜜月。ロサンゼルス・カウンティ美術館で開催された 「ディオール 2027年クルーズ コレクション」
こんにちは。今回は、ディオール 2027年クルーズ コレクションを綴ります。
今季ジョナサン・アンダーソンが着目したのは、長きにわたりメゾンが培ってきたハリウッドとの絆でした。
ショーの舞台となったのは、日没直後のロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)。街灯やヴィンテージのコンバーチブルなどが並び、映画照明デザイナーによる演出がLAらしい街並みを再現していました。
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この街灯…Chris Burdenによって2008年LACMAに設置されたパブリックアート「Urban Light」を思い出しました。これらの街灯は1920年代〜1930年代にかけてロサンゼルスの近郊の街を実際に照らしていたもので、よく見ると少しずつデザインが違います。
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LACMAの隣には、ハリウッドの街並みと星たちをみるために作られた球体が美しいレンゾ・ピアノが手がけた「アカデミー映画博物館」があります。
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クリスチャン・ディオールとハリウッド映画
今季のクリエイションの源のひとつは、1949年春夏オートクチュール コレクションに登場したジャケットでした。アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『舞台恐怖症』で女優マレーネ・ディートリヒが着用した一着でもあります。
「No Dior, no Dietrich!(ディオールなくしてディートリヒなし)」と言わしめ、劇中衣装を手がけたクリスチャン・ディオール。1955年には映画『終着駅』における衣装デザインでアカデミー賞にもノミネートされています。
今季、ジョナサン・アンダーソンはメゾンとハリウッド映画界との蜜月をドラマチックなコレクションに仕立て上げました。
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贅沢なレースのドレスに花のカットワークが美しいガウン。
戦後、人々にとって「夢」という概念がいかに重要であるかを理解し、物資不足の時代に贅沢に生地を使用したコレクションを発表したムッシュ ディオール。
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ハリウッドはまさに「The Dream Factory(夢の工場)」。それはポジティブな逃避であり、現実の一部。
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軽やかなプリーツドレスはパールのボタンが人魚姫のよう。
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カリフォルニアポピー
今季のもうひとつのクリエイションの源はカリフォルニアポピー。LAから車で1.5時間ほど北に、州花でもあるオレンジのポピーが一面に広がる景色で有名な「アンテロープバレー カリフォルニアポピー保護区」があります。
ジョナサン・アンダーソンは南カリフォルニアの空気をドレスに落とし込みました。
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自然と草花を愛したムッシュに敬意を表し、ディオールのコレクションはいつも草花たちで彩られています。
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滑らかな光沢あるシャツとスカートに、花が散りばめられたストールが粋なルック。
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バッグとシューズ
今季はヴィンテージのアメリカ車から着想を得た新しいサドルバッグが誕生しました。モーターキーをモチーフにしたチャームがあしらわれています。
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「サドル」ラインが美しくフレッシュなバッグは、クラッチのように持つことでドレスアップ感が増します。
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靴にも花が咲き乱れ、小さな生き物たちがバッグとなって寄り添っていました。
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うさぎの耳がぴょんとはみ出たようなキトゥンヒールのパンプスも軽やかで楽しそうでした。
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日常のクチュール
組み合わせ方により「日常のクチュール」の領域がグンと広がるジョナサン・アンダーソンによるコレクション。プリーツドレスはパンツと合わせると、ぐっと身近に。
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シアーな流れが美しい「バー」ジャケットも合わせるアイテムにより表情がガラリと変わります。
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デニムと合わせるとラフでハンサム。
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パンツに合わせるとシアーな部分がコートのように、スカートに合わせるとその一部のようになり優雅。
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北アイルランド出身のジョナサン・アンダーソンが「バー」ジャケットに使用したのは、今季もアイルランドのドネガルツイードでした。
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ジョナサン・アンダーソンは、ファッション、アート、クラフト…といった境界線を曖昧にし軽々とジャンルを飛び越える。今季はハリウッド映画との蜜月でした。
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2027年クルーズ コレクションで、ポピーとフィルムを纏った南カリフォルニアの空気を感じてみてください。
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松屋銀座1階〈ディオール〉
バックナンバー
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Lulu.
2010年~2021まで11年間、VOGUE JAPAN でブログを執筆。馬と博物学的世界、ムー的世界を愛し、不思議を視たい!と旅に出て、「好き」と「感動」を掻き集める。高校時代に障害飛越にのめり込み、今はたまーに外乗を楽しむ50代。現在はnoteで発信。
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